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研修会(薬剤師・他職種連携)
2015/09/15

スギ花粉症の新しい治療法、舌下免疫療法の研修会に参加しました。 舌下免疫療法って??

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太陽薬局ブログ

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福岡市薬剤師会 薬物療法研修会にて、国立病院機構 福岡病院 押川 千恵 先生より「スギ花粉症の・舌下免疫療の際」の研修会に参加しました。

国民の25%以上がスギ花粉症といわれる時代ですが、スギ花粉症に効く究極の治療法はまだないのが現状です。皮下注射による免疫療法は以前より保険適応のある治療として数多く行われていますが、「舌の下にスギ花粉の液を滴下してスギ花粉症を治す」という治療法、舌下免疫療法治療薬「シダトレン」が昨年10月に保険適応になりました。

「シダトレン」という名前のスギ花粉を含むエキスを舌の下に滴下して保持したまま2分間そっとしておき、その後に飲み込みます。これを最初の2週間で量を増やしていき、3週目からは同じ量の薬を毎日舌下投与します。1回目の舌下投与は医療機関で行ないますが、以降は毎日自宅で行ないます。

治療は11月までに開始することが勧められています。花粉飛散が始まる直前に治療を開始すると効果がでないだけでなく、安全性にも問題があります。遅くとも1月初めには開始する必要があります。花粉飛散期には開始できませんので、スギとヒノキの花粉がおわってからの治療開始がよく、6月から11月に治療を開始するのが望ましいといわれています。

舌下法で根治する例は10~20%程度と考えており、舌下法で少しの症状があったがとても良かったという人が20~30%、効いたと思うという人が20~30%で、全体の70~80%の人に有効といわれています。

スギ花粉症でお悩みのかたには、皆さんにお勧めですが、特に下記のようなかたにお勧めしています。

  • 数年以内に妊娠の希望や予定はないが、将来に妊娠した際に薬が使えないのが不安。
  • 大学などの受験期がスギ花粉症と重なるので、少しでもよくしておきたい。
  • 花粉症の薬がたくさんいるので、少しでも症状をよくするか、薬を減らしたい。
  • まだ若いので、これからずっと毎年花粉症に悩むのか考えると心配。